私が結婚したのは今から11年前、26歳の時です。私は結婚するまで一人暮らしの経験もなければ、もちろん自炊の経験もありませんでした。学生時代も就職してからもずっと実家暮らしだったため、お恥ずかしいことに自炊経験がないまま結婚したのです。母の手伝いとしてたまに料理をすることはありましたが、自分が主体となって献立を考え買い物をして料理を作るという行為がどれだけ大変かも知らないままの結婚。当然戸惑ったし、何よりも料理が苦手だったのです。

でも、実家を離れて夫婦で暮らしていくには料理が嫌いだとか苦手だとかそんなことは言っていられません。そこで、まずは知識と経験を増やすべく努力しました。本屋さんに走り、基礎的な料理本を購入。一通り目を通したら次は実践です。魚は切り身ばかり買わずに自分でさばいてみたり、カレーライスならルウを購入せずにスパイスを使って作ってみるなど、自分なりに料理を楽しみながら腕を上げるように工夫してみました。

最初はレタスとキャベツを間違えたり、エビフライが油でベチョベチョになったり、なめこを生のまま食べようとしたり、それはもう失敗と挫折を繰り返しました。夫も新婚当初は散々な目に遭っていたと思います。

それでもめげずに毎日毎日必死で料理と向き合いました。家族も文句を言わずに私の料理を食べ続けてくれました。その結果、今ではレパートリーも増えて毎日家族にどんな料理を食べさせようか考えるのも楽しくなり、「これ美味しい!」と言われる喜びから気づけば料理が好きになっていました。